前文の方は上のページでご覧ください。構築感想の邦訳は考慮中です。
また拙訳ですので、よろしければ原文もあわせてお読みください。
http://www.channelfireball.com/articles/scars-of-mirrodin-set-review-white/

《高僧の見習い/Abuna Acolyte》
Constructed: 1.0
Limited: 1.5-2.5
この種のカードには幅のある評点を与えることになる。何故ならこのセットにはデッキ次第で効力の変わるカードがとても多くあるからだ。私はこれは良い事だと思っている。シナジー重視のピックができるドラフトっていうのは良いフォーマットの特徴のひとつだからね。
評点の下端はそのカードのサポートが十分にない時であり、上端はそれが噛みあう最適な状況の時である。(もちろんカード毎に説明はするがね)
.
このケースでは、その条件というのは最低でも5体のアーティファクト・クリーチャーという事になる。複数体のアーティファクト・クリーチャーで攻撃するとして(もちろんマイヤは除く)、2点の軽減というとはとても大きく、今までも2点の軽減は初手ピックに値するカードであった。
故に、時々2点を軽減し、常に1点軽減するプリベンターというのはまったく悪いものではない。もしデッキにアーティファクト・クリーチャーがあまりに少ないのならこのカードは最高という訳ではないが、このセットではその機会もそう多くはないだろう。


《拘引/Arrest》
Constructed: 1.0
Limited: 4.0
信仰の足枷や忘却の輪には遅れるが、拘引はリミテッドでは最高の平和な心タイプの効果を生み出してくれる。ファッティを止めたり、やっかいなシステムクリーチャーを黙らしたり出来るっていうのはまさに除去に求めるものだろう。シングルシンボルでタッチがしやすいという事も付け加えておこう。


《オーリオックの刃工/Auriok Edgewright》
Constructed: 2.5
Limited: 1.5-3.5
ああ、金属術についてまずここで話しておこう。これから、何度も出てくることになるしね。
金属術へのアプローチの方法はいくつかあるが、カード毎に達成時と非達成時での効力について評価していくのがいいだろう。

一つ目のわかりやすい金属術の見方は、マナシンボルと比較するというものである。
例えばサイクロプスの剣闘士をプレイするのにどれくらいの山がデッキにいるだろうか、私は12~13くらいが理想であり必要なら1~2枚少なくてもいいと考える。
まぁもちろん実際にはもっと複雑なのだが、これが金属術に関する一つの基準となる。
まず一つには、金属術を持つ大半のカードは達成していなくても最低限の仕事をすることが出来るという点である。(山が二つしかない時のサイクロプスの剣闘士とは違うね)
そしてもう一つは、対戦相手があなたの山を壊すことはそうそうないが、もしあなたが危険な金属術持ちを場に出していたなら相手はアーティファクトを狙ってくることもあるだろう。
結論としては、それなりに金属術カードがあるなら13枚以上のアーティファクトをデッキに入れたい、より金属術が多いデッキなら15枚以上だ。
だが、甲殻の鍛冶工のようなカードなら9枚以上のアーティファクトがあればデッキに入れるだろう、何故ならそれは金属術なしでも手頃なカードだからだ。

ではオーリオックの刃工はどうだろうか。これは比較的、金属術に依存したカードである。
ダブルシンボルである熊というのは大抵のデッキにとって魅力的なものではない。
金属術を達成することが出来れば、かなり有効なパワーになり更にパワーをあげる装備を付ければもはや気違いじみたパワーとなる。
装備品の多い白茶-金属術デッキなどはこういうったカードを使うようにデザインされるだろうが、彼が早い順目でピックされることはそう多くないだろう。
何故なら、13枚以上のアーティファクトといくつかの装備品を持っているデッキでしか彼は必要とされていないからである。


《オーリオックの太陽追い/Auriok Sunchaser》
Constructed: 1.0
Limited: 0.5-3.0
リミテッドにおいてはオーリオックの太陽追いとオーリオックの刃工の差は構築と比べてはるかに小さいものになる。
金属術を達成していなければ1/1に過ぎないが、金属術に特化した装備品の少ないデッキではオーリオックの太陽追いの方が好まれることもあるだろう。
オーリオックの太陽追いは金属術に特化したデッキでないとデッキに入れることはできないだろう、そのことからこれをピックすることはそうそう難しくはならないだろう。


《正義の施行/Dispense Justice》 
Constructed: 1.0
Limited: 2.0
プレリリースのガンスリンガーでDavid Ochoaのマイア鍛冶がこいつに殺されてたのを見たよ。オチョアはこいつを拾い上げて、テキストを読んで、肩を落としてたさ。
彼がその後マイア鍛冶を再び殺されることがあったと思うかい?私が言いたいのはそういうことなんだ、こいつは決して悪いカードじゃない。ただ賢明な相手に対した時に効力が薄いってのが怖いところなんだ。
相手が攻撃してこないって事はないんだが、考え直しや首のへし折りと違ってこいつは相手がドラゴンと一緒にマイアや取り巻きで殴ってきたときに・・・
最後に、この環境の白っていうのは攻撃的なデッキになることが多い。そういうデッキにはこいつはそんなにマッチしないだろう。除去は除去なんだが、こいつはちょっとばかしよろしくない除去なんだ。


《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》
Constructed: 3.0
Limited: 4.0
PWっていうのはリミテッドにおいてはやはり最高のカードだ、今までのいくつかのPW
ほどいいカードではないにしろ、やはり優れたカードである。
このカードをスルーして取りたいと思うような、コモンやアンコモンのカードがあるとは考えられない。でもまぁ、もちろん溶鉄の尾のマスティコアやワームとぐろエンジンと同じレベル
ということではない。
相手がフライヤーを出していれば、幾分かのライフを得ることしか出来ないし、感染デッキ相手にライフを得ても仕様がない。このカードは膠着した場を支配することは出来るが、不利な場においては必ずしも十分なカードではない、という事がやや評価を下げている。
それでも、幸運にも向いたパックからこのカードが見つかれば取るべきである。トークンを生み出し、ライフを得てそこから追加のトークンを出しても良いし、更にライフを得て最終奥義までカウンターを貯めてもいい。


《燦爛たる放心/Fulgent Distraction》
Constructed: 1.0
Limited: 1.0
これはまばゆい光線じゃないんだ。2体のクリーチャーを3マナでタップするっていうのはそんなに良いものじゃないし、装備をはずせるっていうのもそんなに評価を上げるものじゃない。
もし相手がアージェンタムの鎧なんかの装備コストが大きな装備品を持っているならサイドインしても良いかもしれないが、私ならそうしないだろう。
このカードを劇的に良くする訳ではないが、ブロック後に装備品を外してコンバットトリックのように扱う、ということが出来ることも覚えておくと良いだろう。


《ガルマの保護者/Ghalma’s Warden》
Constructed: 1.0
Limited: 1.5-2.5
4マナ2/4のバニラって世界の終わりってほど悪くないよね、って言ってこいつがデッキに入るって事は私は楽観的なのかもしれない。
こいつはボーナスなしでもまぁありだし、パンプすればいいカードではあるんだが、金属術デッキにおいてはそんなに用いられるカードというわけではない。金属術重視のデッキが求めているカードってのはこういうのじゃないんだ。
金属術のためにいくつかの凡庸なアーティファクトをプレイしていて、あなたがプレイしたいの太陽追いや刃工のような金属術によって、よりよい利益の得られるカードだからである。
金属術デッキでは、アーティファクトでないカードの枠というのはそう多くないのである、だから出来ればもっとインパクトのあるカードを使いたい。
私はもう金属術デッキからこのカードを解雇した、例えば8枚の有色カード枠があったとしてこのカードよりも除去2枚だったり、きらめく鷹だったり、太陽追いや刃工だったり、トゲ撃ちの古老だったりをデッキに入れたいと考えたからである。
もっと一般的なデッキでは、立っていてくれる2/4というのはそんなに悪くない、ただ金属術デッキは2/4のブロッカーというものに興味がないのである。


《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag》
Constructed: 1.0
Limited: 3.5
このカードの汎用性というものは本当に素晴らしい。CIP能力の再利用もできるし、オーラをはがすことも出来るし、相手のトークンを除去することも出来る。
最悪、攻撃クリーチャーをアンタップすることも出来るし、4マナ3/3警戒って言うのも最悪ってものじゃない。まぁこいつはどこをとっても強いカードであるってことだ。


《きらめく鷹/Glint Hawk》
Constructed: 3.0
Limited: 1.0-3.0
こいつを有効に使おうと思ったら、最低でも7枚のアーティファクトは欲しい、もちろんもっとあるならばあるに越したことはないが。
もしデッキにアーティファクトが少ないなら、こいつをデッキに入れるのはバウンスしたいアーティファクト(三角護符、死体の野犬、屍気の香炉、転倒の磁石など)が2~3枚ある時だろうね。所詮2/2のフライヤーっていうのは終盤に出てくるんじゃ脅威にはならない。
こいつは白の金属術デッキにはフィットする、メムナイトや調和者隊の盾のおかげで1t目に出てくることすらあるだろう。


《不退転の大天使/Indomitable Archangel》
Constructed: 2.0
Limited: 4.0
構築とは違って、4マナ4/4飛行ってのはリミテッドでは貴重だし、この能力も明らかに素晴らしいものだ・・・が、能力が飛行しかなかったとしても初手ピックに値するカードである。
何と言ってもこのカード1枚でつんでしまうデッキというのがいくつかあるのだから。


《王の摂政、ケンバ/Kemba, Kha Regent》
Constructed: 2.5
Limited:3.5
もし装備品の枚数が0枚でもデッキには間違いなく入るだろうし、白をやってて装備品が一つもないってことはまず考えられないだろう。もしこのカードをピック出来たなら、そこから装備品を取ればいいのだから。
もし、ターン毎にトークンを生み出すようになって、優秀な除去やらに殺されなければこいつは脅威そのものである。更にこの能力を誘発させる事は金属術よりも簡単なことであり、また装備してなくても優秀なクリーチャーである。


《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard》
Constructed: 1.0
Limited: 3.0
このカードは優秀な生物である。唯一の欠点はダブルシンボルであるという事だが、幸運にもこの環境のアグレッシブな白いデッキは白が濃くなりがちである。なので、このカードを下に流す機会というのはそう多くないだろう、金属術デッキであっても回避能力持ちに装備品を付けて殴るという動きは悪いものではない。


《レオニンの裁き人/Leonin Arbiter》
Constructed: 2.0
Limited: 1.0
こいつ最高にクマー。アーティファクトでもない、ただの2マナ2/2を使いたくはないね。


《ロクソドンの旅人/Loxodon Wayfarer》
Constructed: 1.0
Limited: 1.0
防御的な白いデッキを組むなら、デッキに入るかも知れないが、二つの問題があるんだ。
一つはまず白い防御的なデッキを組むことはないだろうって事、もう一つはもし組んだとしてもこいつは決して優秀なカードじゃないって事だ。
あぁ・・・まぁパワーをあげる装備品を付ければこいつも立派なアタッカーに化けることが出来るけれども・・・うん・・・まぁ察してくれ。


《マイア鍛冶/Myrsmith》
Constructed: 2.0
Limited: 4.0
マイア鍛冶はリミテッドにおいては強力なカードである。マイアを量産することも出来る。
金属術の達成も簡単になり、チャンプブロックだったり装備してアタックさせる生物を供給し続けることも出来る。ドラフトならマイア鍛冶を流して取りたいと思えるカードはそう多くない、例えば拘引のような除去を流してでも私ならマイア鍛冶を優先するだろう。


《剃刀のヒポグリフ/Razor Hippogriff》
Constructed: 2.0
Limited: 4.0
もし優秀なアーティファクトがデッキにあれば、こいつはありえない事になるだろう。(あぁ、ヒポグリフってのは所謂"ありえないもの"の代名詞なんだ)
CIPが使えなくても、5マナ3/3飛行ってのはそう悪いものでもなかったしね・・・


《存在の破棄/Revoke Existence》
Constructed: 2.0
Limited: 4.0
こいつは名誉回復じゃないが、まぁ結構似たようなもんだろう。
大体のデッキで、おおよそ土地でないパーマネントの半分くらいは破壊できるから、このカードは除去として評価することが出来る。エンチャントを破壊できるって言うのもいい要素だし、エンチャントを壊したときって言うのは大抵スカっとするもんだ。


《回収の斥候/Salvage Scout》
Constructed: 1.0
Limited: 1.0
全部のデッキが必ずアーティファクトを壊すわけじゃない、っていうことからこのカードをメインに入れることは疑わしくなっている。もし使いまわしたい模造品サイクルやアーティファクト・クリーチャーが十分にあり回収の対象がありそうでも、いつでもこのカードをデッキに入れることがそこまで喜ばしいとは限らない。でも、こいつは優れたサイドカードで出来ればサイドインするようにおいておきたいカードでもある。


《主導権の奪取/Seize the Initiative》
Constructed: 1.0
Limited: 1.0
このカードはまぁまぁのコンバットトリックであるが、白いデッキにこの様なカードを入れられるスペースというものはほとんどない。一回限りのコンバットトリックよりは装備品を入れたいし、この種のアーティファクトでない呪文のスペースをとることの出来ないことのほうが多いだろう。


《魂の受け流し/Soul Parry》
Constructed: 1.0
Limited: 1.0
時々1:2交換が出来るとはいえ、これにも主導権の奪取と同じことが言える。


《太陽破の天使/Sunblast Angel》
Constructed: 2.5
Limited: 4.5
このカードはミラディンの傷跡の中で素晴らしいカードの一つであり、これに複数のクリーチャーを殺されたところから巻き返すのは不可能だろう。
もしあなたがこのカードをプレイ出来れば、そこであなたは勝つことが出来るだろう。エルズペスは、素晴らしいカードではあるが爆弾カードではないといったが、これがその爆弾カードなのである。


《太陽の槍のシカール/Sunspear Shikari》
Constructed: 1.0
Limited: 2.0-3.0
もし1枚でも装備品があるのならば、私はこのカードをデッキに入れてもいいと思っているし、いくつかの装備品があれば良いカードになる。
装備品が十分にあれば、絆魂によりパワー4相当のライフレースをすることが出来る。特に+4/-1の装備を持つと、減少したタフネスを補う先制攻撃とあいまってとても強力である。


《鍛えられた鋼/Tempered Steel》
Constructed: 1.0
Limited: 2.0-4.0
あなたのコントロールする生物の半分以上が恩恵を受ける状態なら、このカードは不条理なほどの強さで、7体以上恩恵を受ける生物がいるなら十分強力といえるでしょう。
+2/+2は強力でマイアすら3/3となります、これを早くピック出来れば出来るほどこのカードにあわせて後のピックができるため使いやすいでしょう。


《真実の確信/True Conviction》
Constructed: 1.0
Limited: 4.0
このカードは重いが、ばかげた強さである。たとえあなたがコントロールしているのが2体の熊だったとしても、このカードが場に出てしまえばそうそう負けることは出来ないだろう。
このカードがもっと高評価を受けても私は驚かない、何故ならこれがあれば相手はこちらの生物をすべて除去しなければ死ぬしかないのだから。


《失われし者への祈り/Vigil for the Lost》
Constructed: 1.0
Limited: 1.0
私はこのカードがいいカードだとは思っていない。だが確かに強力なカードではある。
マイアでチャンプして7点のライフを得る。こんなことをしていれば、相手は勝つのが難しくなってくるだろう、だがライフゲインに1枚のカードを費やすならその1枚で相手の生物を除去するべきなんじゃないか。
回避能力のある白いデッキが、地上生物で固めているデッキに対するサイドカードとして用いるのがベストだろう。(当然感染デッキは除く)


《白の太陽の通過/Whitesun’s Passage》
Constructed: 1.0
Limited: 0.5
もしかしたら、もしかしたらだよ。すごく早いデッキ相手には・・・いやまぁそれでも入れないだろうね。
まぁこのカードを使わないのがサイドミスをしないためには一番じゃないかな・・・

Top 5 Commons for Limited

5. 《オーリオックの太陽追い/Auriok Sunchaser》
4. 《きらめく鷹/Glint Hawk》
3. 《ケンバの空護衛/Kemba’s Skyguard》
2. 《存在の破棄/Revoke Existence》
1. 《拘引/Arrest》

コメント

三回転
三回転
2010年10月8日1:45

これは良い読み物
次も期待ですな

Ugust
2010年10月9日1:09

>>三回転さん
ありがとうございます、励みになります(>ω<)

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索